03 / 11

会社は動物園

 

「会社は動物園なんですよ。」とテレビで言っていた。

規模が大きくなってくれば、色んな想い・考え・行動の人がいて当たり前。一色に染めること自体そもそも無理な話で、それ自体を受け入れなければ。みたいなことを言っていた。

 

最近、枝葉的な課題・問題ではなく、幹・根っこ的な相談案件が増えており、これは興味深い発言だった。

 

 

ここから脚色。

 

たとえば、キリン社長が、「俺みたいに高いところのエサを食べて、お客さんを喜ばせろ!」とゲキを飛ばしても、ゾウやカバは「・・・。」

 

 

ゾウは、長い鼻で水浴びをすることで喜ばせ、カバは、大きな口を開けることでお客さんを喜ばせる。ナマケモノにだって、ナマケモノなりの喜ばせ方がある。それぞれの特技・特徴を活かし、それぞれの喜ばせ方をする。

 

 

ただし、「より多くの人を喜ばせ、動物園を盛り上げる。」という共通目的を持ち、たとえ、今は閑古鳥が鳴いていても、「人々が押し寄せ賑わう未来図」を具体的に描き、皆でそこを見据えてワクワクしながら行動する。

 

 

重要なのは、きれい事、絵空事にならないよう、それが実現すると「美味しいエサを毎日たくさんもらえる」という個々レベルの恩恵を無視することなく結びつけ、個々の私事にするべきだと思う。

 

 

そこからはじめて枝葉に着手。そうしないと付け焼刃の枝葉対策はすぐ枯れてしまう。

 

02 / 19

仏師とブランディング

仏像を掘る仏師は、「仏像を製作する」のではなく、「石の中にいる仏さま声を受け、掘り出していく」という感覚らしい。これは、ブランディングの工程と似ていると思う。

 

事業が継続すればするほど、大きくなればなるほど、課題・問題・しがらみは大きなり、石の中に閉じ込められたように凝り固まってしまう。

 

僕たちの役目は、そのクライアントさんの本来あるべき姿を理解し、掘り出し、磨き、皆が求める場所に据え直すこと。(たまに赤いニット帽被せたりしますが)

 

ブランディングという言葉が一般的に浸透して久しいが、WEBサイトをリデザインすることはアウターブランディングのほんの一部でしかなく、インナーブランディングや、顧客との接点である商品・サービスを通じて心を踊らせるUXデザインも重要な要素になってくる。

 

小手先だけでは仏師にあらずなので、クライアントさんの存在意義を理解し、描いている未来図とより共鳴させるには、洞察と見識を常に磨き続けていかなければ。

 

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プライベートでは、

久々の家族サービスで、福山市の神勝寺に行ってきた。うちのクライアントである宮原建設さんがこの中の幾つかを手がけられており、ようやく行くことができた。

 

↓宮原建設さんが手がけられた建築物はこちら。
http://www.miyahara-kensetsu.co.jp/archives/2031

 

その他、一日の観光をダイジェストで。(かなり端折ります。)

神勝寺 洸庭
洸庭 | なんとも美しいフォルム。
神勝寺 洸庭 正面
洸庭 | 宇宙船に乗り込む感じ。真っ暗の中で30分間の想像もしてなかった超シュールな体験が。
神勝寺 五観堂
五観堂 | 禅の作法を教えてもらいながらうどんを食べた。窓からの景色が最高。
神勝寺 荘厳堂 白隠コレクション
荘厳堂 | 白隠のコレクション。
無明院 枯山水
無明院の枯山水。
神勝寺 ロバの一休
ロバの一休 | かなり人懐っこいらしいのだが、食事中で相手にされず。子供達がっかり。
神勝寺 石の風呂
温泉まである。この日は男は石の露天。竹林が良かった。
神勝寺 檜風呂
閉館間際だったので檜風呂の方も。壮観!男女日替わりなので、今度は偶数日に来よう。

 

軽い気持ちで訪れたが、広いし、沢山見所があるので、時間が足りなかった。今度は、朝一で来よう。

01 / 12

何という今だ 今こそ永遠

「何という今だ 今こそ永遠」
これは、陶芸家・河井寛次郎の言葉。
(河井寛次郎は、陶芸以外にも、彫刻、書、詩、金属、民藝運動等を精力的に行った人。)

 

かなり昔に、友人(広島激辛つけ麺魂を捨て京都に移住した)に薦められ、
何の予備知識もなく河井寛次郎記念館を訪れた。

 

自身で設計したという自宅兼仕事場をそのまま記念館として残しており、

ユニークな間取りと動線、中庭と登り窯、そしてぶっとんだ展示品が、

不思議な違和感を感じさせ面白かった。
訪問した当時は陶芸には何の知識も関心も無かったが、

なぜか2年前の同時期に陶芸をやってもいない二人から別々に陶芸を薦められ、

「腰は重たく」がポリシーの自分が、なぜかやり始めて今に至る。

 

そして最近、ふとその存在を思い出し「河井寛次郎の宇宙」という書籍を購入した。

河井寛次郎の宇宙

その見開き一番に「何という今だ 今こそ永遠」とのメッセージが。

 

何というメッセージだ・・・

 

本人がどのような意を込めて書いたかは分からないが、

この中には明らかに「情熱」という言葉が込められているように思う。

「情熱」という言葉を使わずに、ここまで「情熱」を表現できていることが凄い。

 

本書の中に、以下のような記述がある。

 

“時代を超えた強靭な思考力と哲学、思想の深さ・・・。

それらのものが天性の美意識でコーティングされ、

他の追随を許さぬミクロコスモスを造り上げた。”

 

まさにテキストでもビジュアルでも、メッセージを伝えるのに必要なのは、

”論理的な説明”ではなく”深い思想からの美意識”だと感じた。

 

今後、オペレーター的な処理業務や正解をはじき出す業務はAIに取って代わられる中、「動物的」「直感的」「左脳的」「感情的」なクリエイティブな要素が注目されている。

 

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プライベートでは、

毎食時に三姉妹のコップを間違えてしまうので、

それぞれの名前を散りばめたデザインと、

大中小のサイズを組み合わせたものを作陶した。

これで誰も置き間違えることはなくなった。

(記事上部のアイキャッチ画像参照)

 

色が地味だけどどうかな?と懸念したが3人とも大喜び。

 

日頃は、三者三様のキチガイっぷりに育児ノイローゼになりそうだけど、

この小さなコップを使える時間もあっという間に過ぎ去るのかと思うと、

「何という今だ 今こそ永遠」と思うことで幸せだということにした。