広島大学、東広島市、株式会社LIGが企業誘致の一環で進めるワーケーション社会実験に5泊6日で参加させていただいた。国内参加者10名程度が、構内に新設された宿泊施設を兼ね備えたコワーキングスペースMIRAI CREAという建物を中心に学内生活を送るもの。
参加者は、以下の恩恵を受けながら、仕事や生活を送ることができる。
- 学校に通いながら、リモートワークをする
- 参加者や学生との交流
- 仕事の合間に講義やワークショップで知識アップ
- 仕事に疲れたら、構内散歩やカフェで休憩
↓詳しいプロジェクト概要はこちら。
https://liginc.co.jp/538804
<日々、どのような過ごし方をしたか?>
<なぜ、このプロジェクトに参加したか?>
理由1 (表向きのまじめなやつ)
現状において、学生と社会人の間には大きな溝がある気がしており、そこがグラデーションでつながることで、学生は早い段階から自然と現場意識がめばえ、社会適応(就職)しやすいだろうし、社会人も若い人の知恵、勢い、文化、ネットワークなどの力を借りやすい。採用のミスマッチも大幅に減るのでは。なんか理にかなっている。それって理想型じゃないかな?という気がした。
理由2 (リアルに模索中のやつ)
時代的に組織という枠組みが難しくなってきている。とくにWEBという仕事柄から、転職障壁の低下、フリーランス増、クラウドソーシング、リモートワークの定着、副業可などなど、良くも悪くもチーム構成が箱状の個体ではなく、アメーバのような液状化している。時代の変化に対して、既存の組織フォーマットに無理があるのだと感じていて、そのヒントになりそうと感じた。
理由3 (個人的本音のやつ)
数年に一度、(大)家族という重荷をおいて旅人になる。独身マインドをもって2~3週間、国内外へ逃亡するのだが、コロナ渦のため決行不可。キッチンとリビング間での夫婦の会話すら通らない工事現場レベルでうるさい我が家。最近雑音に侵されすぎてチューニングが狂ってきたなーと感じていた矢先に現れた絶好の逃避先。
<参加してみて、どうだったか?>
リカレント講座は、本当に面白かった。大人になってから授業を受ける重要さを感じた。ゲノム編集や人間拡張など、普段触れることのない分野の研究開発の話は固定観念を破壊してくれる。今後訪れる社会問題に対して、あらゆる選択肢が生まれてくるのだと理解できると、未来図がまた少し鮮やかさを増す。
仕事面では、リモートMTGがあったり、モニターを貸してもらったことで、自部屋で仕事することが増えたが、お昼に研究室訪問、夕方から授業と合間にイベントごとがあるので、個で集中して仕事する時間と、皆で集まってなごむ時間があってバランスが取りやすかった。プラスで希望するとすれば、やはりサークルの朝練参加!
生活面では、食堂近いし、ランドリーをはじめ生活必需品が揃ってるし、1階に行けば誰かいるし、後半快適になりすぎて自然に暮らしてた。もっと滞在期間が長ければ、持ちまわりで講座を開いたり、一緒にプロジェクトを組めたりできそう。こんな空間が近くにあったらいいな。
総合的には、新たな取り組みに積極的な東広島市という街に期待が高まった。今は「学生の街」というイメージが強いけど、今後多くの企業誘致を経て街自体がグラデーションになれば、学生の集客、卒業後の定着なども進みそうだし、もっとユニークに賑わいを増しそう。そうしたら、老後は街の『用務員さん』として雇ってもらいたい。