09 / 15

成長のカギ

「素敵なデザインができるようになりたい!」「技術やルールを覚えないと!」など、しばしば耳にするのだが、どうもそのセリフから”仕事感”というより”受験勉強感”を受けてしまうのは何故だろうか?

そもそも、仕事というものを平たく言えば、「お客さん(地域社会)の課題・問題・要望を解決すること。そして、その感謝のかたちとして対価をいただくこと。」

冒頭の言葉は上記とはかなり距離があり、感謝という対価を受け取るところから逆算するならば、主軸のピンを落とす場所を再設定することが必要かなと感じる。
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↓例えば飛企画の主軸設定。
 

  1. 共通価値の創造
    1. クライアントのポテンシャルを最大限に活かし、その先の多くのお客さん(地域社会)を喜ばせることを共通ビジョンとして掲げ、目指し、新たな価値を創造していく。

  2. クライアントの意向に寄り添う。(売り上げ、求人など)
  3. デザイン(戦略)の提供。
  4. デザイン(戦術)の実装。

 

2を最優先するWEB会社が多い中、飛企画が1を最優先する理由は以前投稿したこちらの記事
「客と向き合わない。」

 
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ここからが成長のカギ(主に制作側)だと感じているところ。
大抵、初回打合せでは1のことだけで技術的なことは一切話しない。技術的なことは先の先。もちろん、初めはクライアントからも2を求められるが、1が無いとその後があれこれ大変になる。その主軸を共有して進みたいのだが、上記1.2.3.4.5の文脈で話をしても、聞き手のポジションによって、自分軸で文脈を組み立て直してしまうことが多い。
 
→営業であれば、2.3.4。
→デザイナーであれば、3.4。
→オペレーターは、4。
 
どのポジションが高い低いと言うわけではなく理解と意識の話。1に視点を切り替え、3や4に取り組むことが成長のカギだということ。3や4の知識・経験を持って矢面に立つことで、目の前の課題・問題・要望解決に何が必要か理解しやすくなるということ。そして、どのポジションでも理解と意識次第で三方良しを生み出せるということ。
 
奥に引っ込めば引っ込むほど感度は鈍り、主軸が自分自身になってしまう。とにかく「矢面に立って責任を負う。を反復する。」矢面に立てば、緊張感を伴うアウトプットがセットで付いてくるし、目的に対して足りないものが明確になる。
 
当事者意識で、目の前の課題解決にフォーカスし、責任ある体験と共にインプットする。(成功 or 失敗→反省と改善→反復)そうやって、矢面で喜びと痛みを感じながら、”課題解決のために必要な技術とルール”を身に沁みつけていくしかないと思う。
 
皆、道半ば。
皆、修行中。
 
数年経ってから振り返ったときに、コンプレックスとなるか?自信となるか?何歳になっても、何年経っても、今々、揉みに揉まれて揉みしだかれまくるしかない。ただ、揉んでくれるのは上司や先輩ではない。クライアントの先のお客さん(地域社会)に対して「何ができるか?」と問う自分自身のみ。

08 / 07

文章の持つ力

最近、文章の持つ力というものに興味が強くなっている。

「誰も読まないだろう」というような箇所にも、手を緩めず想いを綴れば、誰かにきちんと届いている。そこに手を緩めるから、誰も読まないものになってしまうことを、経験として理解しはじめている気がする。

 

これまでは、主にデザインなどビジュアル面重視でやってきたが、UX(顧客体験)デザイン経由で、いつからか言葉選びや文脈へも意識がつながり、気がついたら文章構築にも時間を“投資”することが増えている。

 

ブランドの基礎構築をする中で、様々な要点が共通認識として見える化され、シートに散りばめられる。それらを組み合わせたり、隙間を縫ったり、バランスをとりながら、まずは感情ファーストで書き出してみる。それから調整調整。

 

  • 自社たちの顕著性を言語化する。(自社を知る)
  • 自分たち独自の言葉を使う。(他社・業界を縫う)
  • ターゲットに沿う感情で語る。(理想の人を描く)
  • 調和と違和感をつくる。(時世とバランスを掴む)
  • 語り手の立ち位置を定める。(ポジションを定める)
  • 漢字とひらがなのバランス。(語り口調を整える)
  • 文脈を統一し、分散する。(想いを浸透させる)
  • 詩的とSEOのバランス。(実質的な結果を読む)

 

などなど。

1ビジュアル×1メッセージから細分化し、枝葉の先まで血を通わせることができれば、葉は青々としげるはず。諸々の制約や条件などあるが、できればここまでを的確且つ強烈に表現したい。この部分を強化するためには、リベラルアーツというのか、もっと吸収が必要。

 

07 / 02

生産者とデザイナーの責任

ここのところ、新商品開発段階でのデザインの相談を受けることがちらほら。個人の方は希望感にあふれ、チームの方々はなんとか良いものをと切磋琢磨し、経営者の方は会社の未来をつくり、顧客や従業員とその家族を守ろうとしている。

 

人はクリエイティブに関わると輝く。

だから、ここに関わらせてもらうことは楽しい。

 

しかしながら、毎年毎年たくさんの新しい商品が生まれては消えていく。デザインの賞を取るような素敵なデザインの商品でも、売り場で目にすることがなかったり。メディアで取り上げられて認知度が高まった商品でも、翌年には姿を消していたり、市場は飽和状態且つサイクルが早い。

 

生産者は何か商品を提供し、多くの消費者を喜ばせることが仕事だし、デザイナーは、その商品がより多くの人の目に触れ、手に取りたくなるようにすることが仕事。…ただ、両者とも一度立ち止まって再確認したい。

 

 

「投じるなら意義ある一石を。」

 

 

せっかく、知恵・労力・資金、資源を使って取り組んでいるのだから、市場や社会への良い刺激を与えたり、世に良い循環を起こしたいもの。例えば、以下などどうだろう?
 

  • 市場既存商品を軽資源へリードするようなもの
  • パッケージの省容量、適正コスト(本体販売価格の何割)
  • 再利用、継続利用可能なパッケージデザイン等
  • 商品自体の持久性向上
  • 資源元関連事業への寄付活動(売上げの数パーセント)
  • リサイクル素材、廃棄物利用での商品、パッケージ開発
  • 地産地消モデル
  • ロングテールモデル
  • 広告宣伝、販促物のオンライン化

 
環境保全だけが課題ではないし、一点思考で片付く簡単な問題でもないが、SDGsからのブレイクダウンや単なる世の中のムードも含めて、今後厳しくなることはあっても、緩むことはないと思うのと、制約が課されれば課されるほど、新たなアイデアを産まれる機会となるので、これらを挙げてみた。実際に現状の案に+1要素でも加われば。
 
この他にもあらゆる視点から、世に受け入れてもらえるか否かで共に再考して、受け入れてもらえない要因をひとつひとつ潰していき、きちんと説明できる段階になれば、それは意義のあるものになるだろうし、結果として多くの人たちへ届く可能性も高まるはず。

 

デザイナーは、とりあえず依頼を受けてデザインすれば、報酬をもらえ、自身の実績も増える。でも、きちんと商品自体の存在価値と向き合わないと、様々なロスを生み出すことに加担しただけになってしまう。(そうすると、デザイナーの社会的価値下落へつながってしまう。)

 

デザインは商品の足りない部分をカモフラージュするものではなく、やはりその商品自体の意義検証からはじまり、届け方、使われ方、廃棄についてなど、顧客体験や時代背景などを考慮したうえでアドバイスすることが、相談されたことに対する礼儀だと思う。

 

これだけ物と情報がありふれており、経済・社会・環境のバランスが問われる時代だからこそ、やみくもにリリースするのではなく、今ある良いもの、面白いもの、素晴らしいものに敬意を払いながら、それらの意義を超えることを目指して慎重に取り組みたい。

 

それが何か物を生み出す人たちの最低限の責任。

(こんなことを言っているから、話がどっかへ行ってしまうのだろうけど。)