UXデザインという言葉。
直訳すると“ユーザー体験をデザイン”するということ。
今や、この用語はすべての業種で必要不可欠なものとなった。
(以前はWEBサイトのユーザビリティーの観点で使用されるものだったように思う。)
具体的にどのようなことをするのか。
プライベートで似たようなことがあったので例に。
この度、来年小学校に上がる次女にランドセルを買った。
そして、この時に長女から「私の時にやったアレやってあげて!」と要望が。
アレとは、“宝(ランドセル)探し”形式にすること。
四箇所くらいにクイズを書いた紙や空箱などを仕掛け、
保育園卒業検定的なクイズを順にクリアしながら、
ランドセルに辿り着かせるというもの。
(長女の時についつい柄にもなくやってしまった。気持ち悪いでしょ。)
ただ渡すだけであれば、物に対する喜びでしかなく、それは一瞬で終わるが、
これを“体験”として渡すことで喜びは色濃く記憶に残る。
案の定、ギャーギャー騒ぎながら1階2階をドタバタ走り回り大騒ぎ。
そして翌日、次女は保育園でこの出来事を先生や周りに触れ回った様子。
また三女の時には、こいつが「アレやってあげて」と言うに違いない。
彼女たちの記憶の中では、
「ランドセルをもらった喜び」ではなく、
「ランドセルをもらった時の喜び」として記憶される。
同じことのようでありながら、心の中に根付くその価値は全く違う。
物や情報が溢れかえり、世の中のスピードがドンドン早まる今だからこそ、
少しでも濃い体験により有益な時間を過ごさせることで、
その体験者にとってのバリューは特別な物になる。
彼女たちの記憶の中に、いつまでこの体験が残るかは分からないが、
自分たちが親となり、子供にランドセルを渡すときに思い出してくれるかな?